中国は自国内で不法就労したとしてカナダ人女性を拘束していることを認めた。今月初めにカナダが米国の要請を受けて中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕して以来、中国政府が身柄の拘束を確認した3人目のカナダ人となった。中国外務省の華春瑩報道官は20日、この女性に対しては、不法就労での行政処分の手続きがとられていると述べた。カナダ領事館への連絡を認めると約束した。報道官は女性の氏名を公表しなかった。ただ共産党機関紙・人民日報が運営する交流サイトのアカウントによれば、女性はサラ・マカイバー(Sarah McIver)さん。華氏は質問に対し「それが本名だと理解している」と話した。19日のカナダ政府の発表と同様に、華氏の説明にも、この件を外交問題に発展させないような配慮が見られた。女性の状況は国家安全保障に関わる容疑で先週身柄を拘束されたカナダ人2人とは違うとし、女性は警察、先週の2人は公安当局が担当していると説明。「前回の2人は中国の国家安保を脅かす活動への関与で強制処分に付された」と語った。