しかし、同じにおいにさらされ続けるとやがて脳(嗅球)が慣れて、におい自体を感じなくなってしまうのです。これを「順応反応」といいます。

 口臭は口の中から発生します。口は奥で鼻腔とつながっており、持続する口臭は常に鼻の粘膜にもさらされています。つまり、順応反応が起こりやすいために、臭いにおいが発生していても、自分ではわかりにくいというわけです。

 そして、このことが強い口臭を持つ人を無自覚にしています。一方で、口臭が実際にない人をも不安にさせてしまう原因といえるのです。

 では、どうすれば口臭の有無がわかるのでしょうか。口臭の原因の87%は口の中の細菌である嫌気性菌です。この菌が食べかすのうちのたんぱく質やアミノ酸を分解し、揮発性の硫黄化合物を作ることで発生します。

 このにおいが出ているかどうかを自分でチェックする方法として簡便なのがコップやビニール袋(ただしにおいのついていないもの)の中に息を吐き、それをかぐ方法です。

 はーっと吐いたら一度、手のひらなどでふたをします。一度、深呼吸をしてから、鼻を近づけ、そっとかぎます(順応反応を起こさせないようにするためです)。このほか、デンタルフロスや歯間ブラシなどのにおいを確認するのもいい方法です。

 口臭を客観的に測定する口臭測定器もあります。硫黄化合物を感知し、数秒でチェックできるもので、歯周病を専門にしている歯科医院や口臭外来のある歯科医院には置いているところが多いので、受診するのもいい方法でしょう。口臭があるかどうか不安な人は、検査をすることで「ない」とわかれば安心できます。