中国の高齢者
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最も早く高齢化社会に突入した日本を
中国やアジア諸国は学ぶべき

 昨年8月、伊豆半島で開かれた会議に出席したときのことだ。筆者はある講演を聞き、心が震えるのを感じた。

 日本の人口問題をテーマにしたその会議では、高齢化社会の課題などが議論されていた。その中である大学の学者が、医療現場からの声を伝える形で「人生の終着駅を選ぶ権利と自由は保証されるべきだ」と発言した。

 この発言を、筆者は「人生の終着駅」「人生を降りる場所とタイミングを自分で選ぶ」「その権利と自由の保証を求める」の3つに分解した上で、「過度の延命治療の拒絶」「人生の終着駅に向かうときの尊厳の維持」「家族と社会へ過度の医療費の負担を強いない」という意味だと考えた。

 もう1つ、関心を引いた発言があった。「“ピンピンコロリ”のような老後を送れるような社会環境を作るべきだ」という提案だ。

 ピンピンコロリとは、「病気に苦しむことなく、最後はコロリと死ぬ」こと。1983年ごろから日本で広がった「健康寿命運動」で使われている言葉だ。

 急速に高齢化社会へと向かう中国、そしてやがて高齢化社会を迎えるであろうアジア諸国にとって、世界で最も早く高齢化社会に突入し試行錯誤する日本の挑戦は貴重な“財産”で、参考にすべき点が多いと考えている。