米トランプ政権は、過激派組織「イスラム国(IS)」は敗北したと宣言し、シリアからの米軍撤退を進め、アフリカでのテロ対策を後退させつつある。また米下院外交委員会のエリオット・エンゲル委員長は、テロに関する小委員会を別のもっと大きな脅威(だと自身が考えているもの)に照準を合わせた小委員会に取って代えようとしている。つまり、ドナルド・トランプ大統領だ。世界のテロリストたちは、自分たちが敗北したというニュースを耳にしていないようだ。世界各地で最近起きた一連の攻撃がそのことを示している。・16日には、シリアのマンビジュで自爆テロがあり、米軍兵士2人、国防総省職員1人、同省の契約業者1人のほか、同盟国の兵士や市民15人が死亡した。ISは犯行声明の中で、米国人を狙った攻撃だと主張。共和党のリンゼー・グラム上院議員はこの事件について、トランプ氏のシリア撤退の決定とISに対する勝利宣言が、ジハーディストらの大胆な行動を招いたと批判した。同議員は恐らく正しいだろう。