例えば、5月18日時点で、日経平均株価の25日移動平均に対する乖離率はマイナス7%を超えた。東証1部の25日騰落レシオ(25日間の値上がり銘柄数の合計÷25日間の値下がり銘柄数の合計×100)も70%を下回っている。

 ここまで売り込まれると、指標面で、かなり割安感も出てくる。東証1部の実績PBR(株価純資産倍率、株価÷1株当たり純資産)は0.9倍を割り込み、日経平均株価の今期予想PER(株価収益率、株価÷1株当たり利益)は11倍台にまで低下した。

 こうしたシグナルがそろったのは、直近で08年のリーマンショック時、11年の東日本大震災時、そして同年に欧州債務危機が深刻になったときくらいである。

 それならば、12年も11年の繰り返しとの考えもあろうが、翌年に世界経済の減速が見えていた11年と、翌年に世界景気の回復が見えている12年を同じに考えるのは無理があるのではないか。

 著しいリスク回避の動きが収束すれば、次第に割安感が修正されるだろう。今回の株価の調整局面では、主力株や好業績銘柄中心に大きく売り込まれた。リバウンド相場となれば、それらが物色対象になるのが定石と考えている。

(SMBCフレンド証券シニアストラテジスト 松野利彦)

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