中国経済の成長鈍化や対米貿易摩擦を背景に中国株が大幅に下落するなか、中国証券監督管理委員会(CSRC)の劉士余主席は昨年10月に開催された非公開の会合で自信を示そうとした。複数の関係者によると、劉氏はプライベートエクイティ(PE)や株式への投資を手がける大手十数社に対し、「春は遠くない」と述べた。だがそれ以来、中国の主要指数はおおむね低迷しており、貿易摩擦が和らいだとしても中国を待ち受けているのが真冬であることは明白だ。中国の経済成長は一部の国に比べればなお力強いものの、この25年なかった水準に落ち込んでおり、今年はさらに悪化する見通しだ。に対し、6~6.3%の成長を予想するエコノミストもいれば、実際の成長率は既にその半分以下だとの見方もある。暗い見通しには大きな理由がある。今回の低迷に対する中国政府の取り組みが以前と違うことだ。