「悪材料なし」ならまずまずというのが、最近の米半導体銘柄の状況だろう。24日の取引で、半導体株は数年ぶりの好調なパフォーマンスとなった。フィラデルフィア半導体株指数は終値で前日比6%近く上昇し、1日の上げとしては過去10年間で有数の大きさとなった。上昇のけん引役は、23日引け後に10-12月期決算を発表した半導体関連の3社だ。半導体製造装置大手のラム・リサーチとテラダインは決算を好感してそれぞれ16%と13%急伸。ザイリンクスも18%超値を上げ、1日の上昇率としては1992年以来の大きさを記録した。特筆に値するのは、ラム・リサーチとテラダインについては必ずしも業績好調ではない点だ。2社は、半導体関連機器向けの支出が向こう1年に減る見通しだとして、1-3月期について前年比でマイナスを予想している。テキサス・インスツルメンツ(TI)も1-3月期は精彩を欠く見通しとした。しかしながら、状況の悪化は3社いずれにも広く予想されていたため、実際に示された業績予想は、そこまで悪くないとの安心感につながった。TIも24日の取引で7%上昇した。