体罰問題が物議を醸している高校野球・春のセンバツ。その「あり方」に問題はないのか
写真はイメージです Photo:PIXTA

 センバツが揺れている。

 25日に代表校が選ばれた3日後の28日、ネット上に告発的な動画が掲載され、議論を巻き起こしている。わずか12秒の動画に映っているのは、四国から代表として選ばれた松山聖陵高校野球部の監督が校内の階段下の廊下で選手を小突く光景だ。壁際に立つ選手の顎のあたりを監督が左手で小突く、そのたび選手の後頭部が壁にあたり、ゴンゴンと音がする。映像はいかにも隠し撮りの雰囲気で、これを階上から映している。撮影者は校内にいるのだから、学校の教職員か生徒と見るのが自然だろう。

 体罰は禁止されている。禁止という以前に、昨年来のさまざまなスポーツ・トラブルの告発を通して、改めて「体罰は絶対に許されない」「たとえ一時的な成果をもたらす方法であっても、体罰は指導として認められない」というモラルが再確認され、共有された。

 ところが、まだ現場では根強く残っている。

 また、その後の報道によると、この動画が撮影されたのは、つまりこの出来事があったのは昨年の9月だという。それがこのタイミングで公表されたのは、センバツ出場になんらかの打撃を与えたい意図があったからだという見方が大勢を占める。

開会式までの半年が地獄だった

 こうした告発は、今回が初めてではない。

 センバツ出場校は、前年秋の大会の成績を基に選ばれる。各地区でおよその目安となる成績がある。北海道、東北、関東など各地区の代表校の数は若干の変動はあるがだいたい決まっている。その数に応じて、例えば北信越地区なら「決勝進出の2校、あるいは優勝チームに善戦した3位の高校」といった通例がある。