マイクロソフトPhoto by Naoyoshi Goto

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 米マイクロソフトは最新の四半期決算で、重要な事をしっかりやり遂げた。だが時価総額で世界のトップ争いをする企業としては余裕ある立場ではなくなった。

 30日公表した2018年10-12月期(第2四半期)決算は、売上高が前年同期比12%増の324億7000万ドルと、市場予想の325億4000万ドルにわずかに届かなかった。ファクトセットによると、1%未満の差ではあるが、予想を下回ったのは約2年ぶりのことだ。決算発表を受け、同社の株は値下がりした。

 犯人は同社のレガシーである基本ソフト(OS)「Windows(ウィンドウズ)」事業だ。インテルが供給するPC向けチップの生産不足が原因でPCの販売が低迷し、ウィンドウズのライセンス収入が伸びなかった。法人向けPC売上高はこれまで11四半期連続で増加していたが、10-12月期は2%減となった。ウィンドウズがマイクロソフトの主な収益源でなくなって久しいが、それでも一定の規模は維持している。

 だが決定的なのは、同社のより重要な部門が正しい方向に進んでいることだ。他の2つの事業部門はそれぞれ2桁の堅調な伸びを示し、市場予想を若干上回った。商用クラウドコンピューティング事業の売上高は、同48%増の90億ドルに達し、中でもクラウドサービス「Azure(アジュール)」が76%増と好調だった。アジュールはアマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」と競合する。マイクロソフトはインテリジェント・クラウドとプロダクティビティ・ビジネスプロセスの各部門が1-3月期も2桁の伸びを続けるとの予想を示した。

 後者はウォール街の予想とも一致しており、世界的な景気減速の兆候を踏まえると心強い。だがマイクロソフトは現在、はるかに高い期待を担っている。過去12カ月の株価のパフォーマンスはアマゾンに並び、時価総額で世界首位の座を争う。アナリストの約88%は同社株を「買い」に推奨している。これはサティア・ナデラ氏がCEOに就任した5年前の32%とは様変わりだ。昔のマイクロソフトなら、今日のような問題に直面するだけで感激していただろう。

(The Wall Street Journal/Dan Gallagher)