ドナルド・トランプ米大統領のこれまで2年間の在任中に生じた矛盾は、彼が成し遂げた主要な成果が、伝統的な共和党の政策によるものだったという点だ。一方、彼のもたらした主要なトラブルは、貿易、移民、二極化の傾向などに関する極めてトランプ的な異例の対応によるものだが、こうした側面は多くのトランプ支持者を集める原動力となってきた。この一見矛盾する状況を克服できるかどうかによって、現時点では険しい道のりとみられる再選をトランプ氏が勝ち取れるかどうかが決まるだろう。トランプ氏は5日夕に議会で行う一般教書演説で、これまでに成し遂げた最大の成果が、長期にわたり弱々しく消えかけていた経済の拡大を再び力強いものにしたことだと主張するのは間違いない。下のグラフが示すように、米経済は2015年末から2016年初めにかけてリセッション(景気後退)に陥りそうになり、その後にオバマ政権時代のトレンドである2%前後の成長に復帰した。
【社説】トランプ大統領、再選への課題
支持率が低下する中、2期目を勝ち取るには力強い経済が必要だ
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