大ヒットするビデオゲームは制作するだけでも大変だ。何年も先まで収益が上がるゲームを制作するのはもっと難しい。現在は特にそうだ。米ゲームソフト大手2社の10-12月期決算は、その点を痛ましいほど浮き彫りにした。エレクトロニック・アーツ(EA)が5日遅くに発表した決算は、調整後売上高が16億1000万ドルと、前年同期比18%減少。会社予想を大幅に下回った。とりわけ競争が激しい年末商戦で新作「バトルフィールド5」の売上高が期待外れに終わったことが主な要因だ。失望を誘う滑り出しは、同社の1-3月期見通しにも影響を及ぼした。ライブ配信の売上高予想が引き下げられたことも一因ではある。これとは対照的に、テイクツー・インタラクティブ・ソフトウエアの「レッド・デッド・リデンプション2」は年末商戦で最も人気ゲームとなった。同社は6日、10-12月期の調整後売上高が前年同期比140%増の15億7000万ドルになったと発表した。だが、1-3月期の調整後売上高の見通しはアナリスト予想を20%余り下回った。現在はまだベータ版となっているオンライン配信の「レッド・デッド・オンライン」について、慎重な予想にとどめたことも背景にある。