個人情報流出や不正アクセスのニュースが後を絶たない。先月「宅ふぁいる便」から個人情報480万件が流出したことは記憶に新しい。個人情報流出で怖いのは、クレジットカードやネットバンキングの口座を勝手に使われて金銭トラブルに巻き込まれることやアカウントを乗っ取られることだろう。そこで今回は、個人情報を狙ったケースを中心に、被害の実態とその対策を考えてみたい。(ITジャーナリスト 高橋暁子)
サーバーへの不正アクセスのため、大容量データを転送するサービス「宅ふぁいる便」から個人情報480万件が流出し、1月23日からサービス停止となっている。漏洩したのは会員の名前、メールアドレス、パスワード等々だ。他のサイトでも同じパスワードを使い回しているユーザーは変更を求められている。なぜならアカウントを乗っ取られたり、クレジットカードを勝手に使われたりする恐れがあるからだ。
PCやスマホは個人情報が入っているため、悪人から狙われる存在となっている。PCやスマホから個人情報が盗まれ、乗っ取られることがあるのだ。一番被害が多いのは金銭問題。ランサムウェアのように、PCやスマホのデータを人質として身代金要求を目的としたり、ネットバンキングの口座を不正使用したり、クレジットカードの番号を読み取って買い物をしたりして高額な請求書が送られてくるといったことだろう。
一方、金銭以外にも、個人情報の収集が目的となっている例もあり、乗っ取りの手法も実に様々だ。そこで今回は個人情報を狙ったケースを中心に、被害の実態とその対策について考えたい。
アップデート時、アプリに
スパイウェアが仕込まれた
「Flappy Doge」「Flappy Birr Dog」というアプリをご存じだろうか。人気ゲーム「Flappy Bird」のクローン版だ。