――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  民主党が先週公表した包括的な環境保護対策案「グリーン・ニューディール」は、実際には2つのディールに分けられる。1つは地球温暖化を食い止めること、もう1つは数百万人分の高賃金雇用を特定の集団のために生み出すことだ。  個別にみればいずれの目標もメリットがある。だが両者を組み合わせることで、気候変動への対策はばかばかしいほど費用がかさみ、党派間に深い亀裂を生むものになりそうだ。それゆえ気候問題を前進させるより、後退させる可能性がより高いだろう。