ここで、住民税の算定基礎所得金額については、申告不要(課税方式は源泉徴収)を選択した場合は上場株式等の配当所得は含まれませんが、確定申告(総合課税、申告分離課税の扱い)した場合には配当所得が含まれてしまいます。このため、配当金を確定申告して総合課税や申告分離課税の扱いにすると、国民健康保険料や介護保険料が高くなるケースがあったわけです。

 しかし、先ほども述べたように、配当金の税金については所得税と住民税で別々の課税方式を選択できることになったため、選択した住民税の課税方法が「源泉徴収(申告不要)」であれば、国民健康保険料や介護保険料に影響しません。

 つまり、配当金への課税で得するために、所得税は「総合課税」で配当控除を活用し、住民税は「源泉徴収(申告不要)」を選択すると覚えておきましょう。

 なお、配当金に関して所得税と住民税で異なる課税方式を利用する場合、所得税の確定申告のほか、住民税の確定申告も行う必要があります。住民税の確定申告書は、自治体に用意されているため取りに行き、金額等は書かずに「配当所得の申告はしない」と記載して提出しましょう。

電子申告が簡便に!
「ICカードリーダライタ」が不要な方法も

 最後に「e-Tax」の利用が便利になったことも触れておきましょう。e-TAXを利用する場合、これまではマイナンバーカードを読み取る「ICカードリーダライタ」を購入するか対応のスマートフォンを使用する必要がありました(マイナンバー方式)。しかし、今回の確定申告(2018年分)からは、「ID・パスワード方式」が新たに加わることになりました。この場合、ICカードリーダライタは必要ありません。

 ID・パスワード方式では、税務署へマイナンバーカード、運転免許証などの本人確認書類を持っていき、e-TAXのID・パスワードを発行してもらう必要があります。ただし、税務署へは1度足を運べばよく、また税務署なら全国どこでも(住民票がある税務署である必要はない)対応してくれます。実際の確定申告の際には、e-Tax画面にID・パスワードを入力するだけで申告が可能です。これによって、スマホでも確定申告をすることが可能になります。

 ID・パスワード方式は、マイナンバーカードとICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応とされていますが、簡便化されたこの機会にe-Taxで電子申告してみてはいかがでしょうか。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)