また、私が乳がんや子宮の病気を患う経験を与えられたことをきっかけに、若い女性に増えている「子宮頸がん」への予防啓発を促進するHellosmile(ハロースマイル)という活動も2010年に立ち上げました。

 そうした活動を通して講演などする中で、「自分って何?」と聞かれたときにどう答えればいいのかなと思うことがあり、自己理解を深める必要性を感じて、大学院で心理学やコーチングを2年間、研究していました。

館長のきっかけは1通の感想文
「社長、大変です!ピューロランドは可能性に満ちています」

――女性に寄り添う活動や心理学などの研究に携わり、テーマパーク事業には関わってこられなかった中で、2014年にサンリオピューロランドを運営するサンリオエンターテイメント顧問に、16年には同館初の女性館長に就任されました。どのような経緯だったのですか?

 大学院で学んだ方面へとキャリアを進めようと思っていた頃(2014年)、サンリオでは人事的な課題が噴出し、サンリオピューロランド事業も低迷が続いていました。

 ピューロランドは、私も創業当時に子どもたちを連れて訪れた場所です。低迷の話を聞き、一ファンとして久しぶりに訪れてみると、「あぁ残念、ここがこうなればもっと良くなるのに……!」と感じました。

 今思うと心が痛みますが、当時は「全体的に暗い」「どんより」というのがぴったりなほど、お客様が少ない、スタッフに笑顔がない。レストランも活気がなくて、メニューも残念な状況。壁なども壊れて修繕すべき箇所も多く、グッズもオリジナリティがあまりなく残念ながら魅力を感じられなかったのです。

 その中でも、ショーのクオリティは悪くありませんでした。ただ、見ているお客様が少ないとキャストのモチベーションも上がらないですし、内容には誰をターゲットに作っているのかという疑問もわきました。

 つまり、当時のピューロランドは“全体的に残念な状態”だったのです。ですから、少しの工夫で随分良くなると感じました。そこで、その思いを(サンリオの辻信太郎)社長へ感想文として提出しました。「社長、大変です!ピューロランドは可能性に満ちています」と。