ブラック店も多いラーメン業界にあって、驚くべきホワイト企業です。
ブラック企業も散見されるラーメン業界にあって、「待遇をちゃんとして、キャリアアップを明確に示す」という従業員第一の姿勢は非常に珍しい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

ラーメン屋群雄割拠の時代に着々と系列店を広げている株式会社INGS。『煮干中華そば鈴蘭』『らぁ麺 はやし田』などを経営し、各店舗がグルメサイトで高い評価を受けている。なぜそこまで成功しているのか、その理由や経営理念を株式会社INGSの代表取締役、青柳誠希氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)

激戦区・新宿で高評価!
社長はラーメンの素人だった

「新宿にあるおいしいラーメン屋」と検索すると、必ずと言っていいほど『煮干中華そば鈴蘭』『らぁ麺 はやし田』『らぁ麺 鳳仙花』『俺の麺 春道』の名前が出てくる。実はこれらはすべて、株式会社INGSという会社が経営している系列店になる。

 INGSは2009年に法人化し、現在ラーメン店7店舗、イタリアンレストランCONAを60店舗以上運営するまでに成長した。『らぁ麺 はやし田』新宿店は食べログ評価3.64、新宿区のラーメン店では第2位となっており、他の店舗も軒並み高評価を集めている。(いずれも2月13日時点)

 その特徴は、なんと言っても本物志向にある。鈴蘭は煮干し系、はやし田は鶏系、鳳仙花は魚介系で、それぞれ異なるテイストのスープを扱っている。また、スープはすべて店内で炊いており、セントラルキッチンなどは使っていない。

 素人目でも、ラーメン激戦区と言われる新宿で系列店が軒並み上位に食い込むことは容易ではないことは分かる。会社設立から10年足らずで、ここまでの成功を収めた青柳氏がラーメン店にかかわるきっかけは意外なものだった。

「僕はもともと、ラーメンにそんな興味なかったんですよ。父親がゴールデン街でバーを数件経営していて、そのつながりで、たまたま僕がラーメン屋を任されることになったんです。それまではラーメンに関しては全くの素人でした。でも、そこからだんだんラーメンにハマっていって、自分たちが作ったラーメンを多くの人に食べてもらいたいと思うようになりました」

 ラーメンの世界に足を踏み入れたのは偶然だったという青柳氏。それでも成功できたのは、まず数字ありきではなく、従業員を最優先に考えるという理念でやってきたからだという。