65歳以上の年金生活者は、公的年金控除額(年金の非課税枠のこと)が最低120万円あるので、「158万円-120万円=38万円」、つまり、年金収入が158万円以下なら扶養控除の対象となるのだ。

 親が70歳以上になると控除額は増え、さらに別居より同居のほうが控除額が多くなる(下図参照)。

 年収600万円のケースでいくら税金が安くなるのか、表に試算をまとめたので参考にしていただきたい。

妻が産休・育休を取ったときは
配偶者控除が受けられるのを忘れずに

 共働きの妻の「控除忘れ」のケースもある。正社員で働く妻が出産で産前産後休業と育児休業を取ったとき、原則として給与がストップするため、その年の収入は大幅にダウンする。

 妻の給与収入が201万6000円未満の場合、夫(給与収入1220万円以下)は、配偶者特別控除を受けることができる。なお、産休・育休中に受け取れる給付金は非課税のため、控除を受ける際の収入には含まれない。

 フルタイムの共働き夫婦の場合、配偶者控除・配偶者特別控除を「自分たちには関係ない制度」と思っているため、控除を受けることを忘れがちだ。年末調整の書類に記載を忘れたなら、確定申告で控除を受けよう。5年以内ならさかのぼって申告することも可能である。

 配偶者控除または配偶者特別控除を受けることで夫の税金は安くなる。メリットはそればかりではなく、保育料が安くなる可能性がある。自治体の多くは、住民税の金額をもとに保育料が決まる仕組みを取っているからだ。

 保育料の区分が変更になると、保育料が下がるので、税金還付のメリットがわずかであっても、確定申告に取り組むといいだろう。