今年の、つまり2018年(平成30年)分の確定申告の提出期間は2月18日~3月15日です。確定申告が必要な人、トクする人は自営業者に限らず、サラリーマンやOL、退職者、パートタイマーが該当することも少なくありません。そこで確定申告初心者でも外せないポイントを、大人気の確定申告マニュアル、ダイヤモンド社の『いちばんわかりやすい確定申告の書き方』の著者と監修者が4回に分けて解説します。

自営業者も会社員も、確定申告は「控除」がポイント

 確定申告とは、1年間(1月1日から12月31日)に得た所得にかかる所得税(及び復興特別所得税)を計算し、税務署に申告するものです。納めていない税金のある人は3月15日までに納税し、税金を納め過ぎている人は申告書から1ヵ月ほどで還付(返金)されます。

 確定申告といえば自営業者が行うもので、サラリーマンやOL、パートタイマーなどの給与所得者、また年金で暮らしている人は、無関係に思っている人も多いかもしれません。たしかに自営業者(個人事業主)は1年単位で所得(=収入-経費)を計算し、確定申告を行うことが義務付けられています。

 一方、給与所得者も1年単位で所得税額を確定させる点は一緒ですが、給与や賞与の支給時にあらかじめ概算で所得税を天引き(源泉徴収)されています。そして、その過不足を年末調整で精算します。そのため、特別な条件に当てはまる人以外は、確定申告をしなくていいことになっています。

 ただ、義務付けられていないだけで、年末調整済みの給与所得者であっても、確定申告をすることで税金が戻ってくる人がいます。その秘密は所得税額の計算式に隠されています。

 〔所得税額の計算式〕 所得税額=(所得-所得控除)×所得税率-税額控除
  ※2037年までの間、上記に復興特別所得税額(=所得税額×2.1%)が加算。

 秘密のカギを握るのは「所得控除」と「税額控除」です。「控除」とは、納税者の負担を軽減するために設けられた、いわば割引サービスです。「所得控除」には、基礎控除や社会保険料控除、配偶者控除、医療費控除など14種類あって、条件を満たしている人は所得から一定額を差し引くことができます。所得が減れば、当然、所得税率を掛けて算出する所得税額も少なくて済みます。同様に「税額控除」は、いったん算出した所得税額から一定額を差し引くもので、「税額控除額=減税額」となります。住宅ローン控除や配当控除などがあります。

こうした控除は年末調整でも行われますが、残念ながら控除をすべて適用されるかチェックして計算してくれるわけではありません。年末調整で所得控除をしてもらえるのは、上記の所得控除うち11種類のみです(所得控除のうち3種類は確定申告が必要)。そのため、給与取得者でも、計算からこぼれている控除を適用できる人は、自分で確定申告をすることで何万円、何十万円と税金が戻ってくる可能性があるのです。もちろん、自営業者にとっても、該当する控除の有無は最重要ポイントです。見逃している控除があれば、その分、無駄に所得税を納めることになるからです。