点が増えると「わかる」を引き出すネットワークが強化される

 私は、なによりも「基礎」を重視しています。算数の計算問題や、国語の漢字、社会や理科の暗記項目なども、できるまで何度でもやらせ、とくに、中学受験を目指している子どもたちには徹底させます。

 もちろん、中学入試で出される問題は、基礎だけで解けるものは多くありません。しかし、基礎がなければ解けない問題ばかりです。

 では、基礎だけで解けない問題はどうやって解いていくのでしょうか。多くの親は「そのためには応用力が必要だ」と考えるのですが、実は、基礎をつなげることで解いていくのです。それが「わかる」ということです。

点がつながってくるといろいとなことがわかるようになる!

 たとえば、「鎌倉幕府ができたのは1192年」「アメリカ合衆国の首都はワシントンD.C.」「三重県の県庁所在地は津」などと、個別に覚えていくのが基礎です。つまり、基礎学習は、1つひとつを「点」として覚えていく作業です。

 こうした基礎の点がいくつもあって、その点同士が有機的につながっていくことで、いろいろなことがわかってくるわけです。そのときに、点がたくさんあるほうが、「わかる」を引き出すネットワークがより高度に構築されることは言うまでもありません。だから、基礎はいくらやってもムダではないのです。

 ところが、現代社会では、この「点を増やす作業」が軽視されています。たとえば、中学校の英語の授業では、今は英単語を暗記することよりも、耳で聞いたり実際に話したりということを優先します。しかし、実際に英語ができる人は、たくさんの英単語が頭の中に入っており、それを有機的に結びつけているわけです。そもそも、英単語をあまり知らなくて、英語ができるはずがありません。

 また、「考えることが大事だ」という風潮も影響しています。

 東大の試験問題は「知識量ではなく考える力を問われる」というようなことがよく言われますが、それは考えるための素材を持っていることが大前提です。VAMOSにも東大を出た講師がたくさんいますが、彼らはセンター試験の点数もトップクラス。基礎ができていることなど当たり前なのです。

 ビジネスパーソンでも、いろいろ知っている人よりも、いいアイデアが出せる人こそ値があると思われています。しかし、考える材料を持っていない人がどうやってアイデアを出すのでしょうか。大事なのは「点」を増やすことです。