米中貿易交渉が再び暗礁に乗り上げている。中国政府の考えに詳しい複数の関係者によると、中国当局者は、両国の確実な合意案がまとまらないうちに首脳会談を行うことを躊躇している。1週間前、両国は草案での合意が間近と見られていた。だが関係者によると、先にベトナムで行われたドナルド・トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の首脳会談が決裂したことで、中国指導部に動揺があるという。トランプ氏は米朝会談で協議を打ち切り、会談の場から立ち去る決断をした。関係者によると、中国当局者はこれを受け、習近平国家主席がフロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の別荘「マールアラーゴ」で今月中に会談に臨めば、一方的な要求をのむか拒むかを迫られかねないとの懸念を強めた。
米中貿易交渉行き詰まり、米朝会談決裂が伏線
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