中国の自動車市場はそれほど悪化していないかもしれないが、当面は高速ギアに入ることもないかもしれない。自動車メーカーの卸売り販売は依然として減少傾向にある。中国では年初から2カ月の自動車販売台数が前年同期比15%減となった。販売減は8カ月連続。直近の減少は自動車ディーラーが昨年積み上がった在庫を一掃しようとしていることも一因で、メーカー希望小売価格からの値下げが目立つ。自動車ディーラーが過剰在庫をはけることができたとしても、消費者の新車購入意欲はすぐには盛り上がらない可能性が高い。ゴールドマン・サックスによると、2015年から17年まで実施された自動車購入の税優遇措置は需要の先食いにつながり、中国の年間自動車販売台数のほぼ4分の1に当たる約740万台分の販売に影響した。こうした補助策が外され、市場が適応するまで販売は伸び悩む公算が大きい。
中国の自動車市場、低迷期に選択すべき銘柄は
政府による救援策は今のところ期待外れ
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