「一枚の写真は千の言葉に匹敵する(百聞は一見にしかず)」という格言があるが、写真は大金になる可能性もある。世界の大手インターネット企業にとってはなおさらだ。米フェイスブックはニュースフィードに幻滅したユーザーの関心をインスタグラムに引っ張り込もうと奮闘する一方で、広告主に対するインスタグラムの価値を高めようともしている。その一環として、インフルエンサーなどの投稿写真に「ショップ」タブを埋め込んできた。こうしたタブから商品の購入が可能になることで、ユーザーおよび広告主の満足度を高められる。フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)は昨年の決算発表後の電話会議で、インスタグラムを「モバイル端末上の視覚的な店舗」と呼んだ。インスタグラムでの広告は新たな顧客を取り込もうとしている企業にとって強力なツールになるというわけだ。競合他社もこの動きに注目してきた。米アルファベット傘下のグーグルは今月、画像検索結果に示された商品に価格を埋め込んだ「買い物できる広告」を初めて導入した。グーグルによると、オンライン買い物客の約50%が商品の写真に刺激されて購入を決めているという。