エチオピア航空のボーイング「737MAX」機の墜落事故で、パイロットは当初、ボーイング社から提示されていた緊急対応措置を取ったが、それでも機体を制御できなかったことが分かった。暫定調査結果の内容を知る関係者が明らかにした。複数の関係者によると、エチオピア航空302便のパイロットは、機首を自動的に下げる失速防止システム「MCAS」を離陸直後に解除したが、機体を上昇させることができず、再度システムを作動させ別の方法を試みたものの、最終的に墜落した。この事故では乗客乗員157人全員が死亡した。ボーイング社や米連邦航空局(FAA)は過去5カ月間、「MCAS」を解除すればパイロットはシステムの不具合に対応し墜落事故を回避できると説明してきた。今回判明した経緯は、そうした主張に疑問を投げ掛けるものだ。事故の経緯はさらなる分析の対象となっている。
737MAX墜落、操縦士は失速防止システムを解除=関係者
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