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「ものづくり」は人間本来の根本的欲求。
「消費者」を「創り手」に変える
オープンソース・ハードウェアの時代が到来した
――米Make誌ファウンダー兼発行人
デール・ダハティ氏インタビュー

【第79回】 2012年6月12日
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自分は単なる「消費者」ではなく、
「Maker」であるという認識へシフトさせる

――米国では、シリコンバレーのソフトウェアのムーブメントが現在の国際競争力の基盤となったように、Makerムーブメントをきっかけに、今後、米国の製造業が再生し、国際競争力の源泉になっていくと期待する声もあります。

 製造業の衰退は、先進国であれば、どの国もが悩んでいることです。正直言って、米国では、製造業の市場評価はあまり高くありません。そういった価値観のズレには、強い問題意識を持っています。Makerムーブメントによって、製造業に関わる人たちが再評価されれば良いですし、少しでも応援していきたいと思っています。

 最も大切なことは、この動きは、人々の認識に変革をもたらすものだということです。どのような変革かというと、自分は単なる「消費者」ではなく、「Maker」であるという認識へのシフトです。

 創るものは、何もハードウェアに限りません。文化や考え方、雰囲気など何でも良いのです。自分はそれを創ることができるのだということ。すべてのものはすでに決まっていて、自分には何もできないと思うのではなく、自分は世の中を改善することができる人間なのだということ。それをしっかりと認識した人を一人でも多く増やしていきたいですね。私が最もうんざりするのは、お金を払って、それで終わりという消費文化なのです。

 例えば、チーズの作り方を覚えることも電子機器を分解してみることも、どちらも創造的な活動です。パンを自ら焼いて人にふるまう、友達と一緒に食べるというのも創造的な活動です。そういった活動と、プロの画家が絵を描く活動との間には、創造的な活動という点において、何ら優劣はないと思っています。

――世の中が消費者ばかりになってしまったことに強い懸念を持っているということですね。

 その通りです。「自分には関係ない」と思った瞬間、その人は受け身の、単なる消費者になってしまいます。当然のことながら、将来、新しい問題が出てきますし、新しいモノが必要とされるでしょう。そして、そのための新しい解決策が求められます。

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