どうしても遅刻を避けたければ
何分の余裕を見ておくべきか?

 混雑に並ぶ切実な問題が「遅延」だ。間に合うと思って乗った電車がどんどん遅れて焦るばかり、という苦い経験はないだろうか。余裕を持って家を出ればいいとわかっていても、無駄な時間はできるだけ減らしたいのが人情だ。どれくらいの余裕がちょうどいいのだろうか。

 国交省が今年1月に発表した、2017年度版「東京圏の鉄道路線の遅延『見える化』」の「平日20日間当たりの遅延証明書発行日数状況」がヒントになる。

 調査によると、例えばJR中央線(快速)の平均発行枚数は18.8枚/20日で、遅延時間別の内訳を見ると、10分以下が7.7回、10分超~30分以下が9.1回、30分超が2.1回とある。東急東横線は10分以下が10.5回、10分超~30分以下が4回、30分超が0.7回で合計15.1回。東京メトロ東西線は10分以下が11.4回、10分超~30分以下が5回、30分超が0.7回で合計17.1回だ。

 30分を超える遅延は人身事故や設備故障など、何かしらのトラブルによるものがほとんどだ。60分以上の遅れになることもしばしばで、ここまで備えるというのは現実的ではない。JRはデータの集計方法が異なり、また他路線の影響を受けやすいため30分超の遅延証明書発行回数が月2回を超える路線があるが、私鉄・地下鉄の各路線は全て月1回未満である。つまり、30分あればほぼ全ての事態に対応できることになる。

 もっとも遅延証明書の遅延時間とは、ある時間帯で最も遅れた列車を5分単位で切り上げて算出しているので、全ての列車が記載の時間分遅れているわけではないことに注意が必要だ。つまり、ほとんどの列車は5分程度の遅れだったが、数本だけが一部の区間で10分を超える遅れに拡大してしまった場合でも、遅延証明書の上では「15分の遅延」になる。

 あくまで筆者の肌感覚であるが、通勤時間1時間程度の人であれば、時刻表の所要時間に15分、よほど遅延が多い路線であれば20分の余裕を見ておけば、日常的な遅延は吸収できるはずだ。前述の混雑情報と組み合わせて、普段は所要時間が10分多いが比較的空いている列車に乗り、遅れている時は混んでいても最速の列車に乗るといった使い方もできる。