「コーヒーの逆説」とでも言うべきか。嗜好(しこう)飲料としてコーヒー人気は高まるばかりだが、その一方でコーヒー豆の価格は10年強ぶりの安値をつけた。昨年10月からの6カ月で25%急落している。  コーヒーショップで好まれる高級なコーヒー豆「アラビカ種」の先物価格は3月初め以降、米インターコンチネンタル取引所(ICE)で1ポンド(454グラム)あたり1ドルを割り込んでいる。これは多くの生産者が話す栽培・加工のコスト水準を下回る。1杯5ドル(約560円)のラテが流行する中、コーヒー愛好者はこうした価格の変化に気付いていないかもしれない。