北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の初の首脳会談は、関係強化を共に誓い幕を閉じた。だが北朝鮮の制裁圧力緩和に向け、ロシアが経済支援を公約することはなかった。それでも正恩氏はプーチン氏との会談で、国内で自身の指導者としてのイメージを高めるとともに、北朝鮮が制裁解除への道筋を探り、米国との非核化交渉の行き詰まりを打開する上で、外交の舞台で孤立していないとのメッセージを送ることができた。プーチン氏にとっては、世界の強国としてロシアを復活させるとの自身の野望を前進させる機会となった。ロシアと北朝鮮は冷戦時代、数十年にわたり政治・経済面で緊密な関係を築いていた。だがソビエト連邦が崩壊すると、北朝鮮は近隣の大国である中国への依存を強めていった。
ぎこちなさ目立つロ朝会談、実質的成果乏しく
米朝首脳会談での打ち解けたムードとは対照的だった
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