また、肥満になると、体重が増えたせいで膝や腰への負担が増し、膝痛や腰痛が起こりやすくなります。

 体が重くなり、膝や腰が痛くなると、ますます動くのが億劫になり、活動量が減るとますます肥満が加速し、さらにすべての生活習慣病のリスクが高まる。このように、やはり肥満は諸悪の根源と言えます。

 もちろん、肥満を解消すれば、膝や腰への負担が減り、「年のせいか……」と諦めがちな痛みからも解放される可能性は高いと言えます。

20代と比べて体重が10キロ以上
増えている人は、要注意

 肥満のリスクを測るもっとも簡単で確実な方法は、体重を測ることです。

 体重の目安は、厚生労働省が出している「標準体重」がわかりやすいのですが、私は、それだとちょっと厳しすぎると考えています。標準体重の5パーセント増しくらいと考えておくといいでしょう。

 標準体重は、「22×身長(メートル)×身長(メートル)」で算出します。

 たとえば身長170センチの人だと、22×1.7×1.7=63.58キロが標準体重となりますから、プラス5パーセントだと約66.8キロ。これを上回る体重ならば、肥満が始まっているということです。

 ただし、人の体は千差万別であり、今、述べた「標準体重+5パーセント」というのは、あくまでも1つの目安にすぎません。

 標準体重以下であっても、体重が増加傾向にある人、とくに20代と比べて体重が10キロ以上増えている人は、要注意です。

 年をとると、体を動かさなくてもエネルギーを消費する「基礎代謝」の機能が落ち、どうしても太りやすくなります。

 ですから、年をとって体重が増えるのは自然の摂理と言ってもいいのですが、それにも限度があります。そこで許容範囲かどうかの分かれ目となるのが、20代のころの体重プラス10キロということです。

 20年や30年の間に勝手に筋肉が増えて、10キロもの体重増につながったとは考えにくいでしょう。

 つまり、着実に脂肪が増えているということです。標準体重以下であっても、肥満に始まる生活習慣病のリスクが高くなっていると見るべきなのです。