ロシアが核兵器の更新に向け、極めて低出力の核実験を行った可能性が高いことが、米情報当局の分析で明らかになった。核実験を禁止する国際条約を厳格に守っているとするロシアの主張に反論した格好だ。  米国がロシアの包括的核実験禁止条約(CTBT)違反を指摘するのはこれが初めて。軍拡競争を制限するための米ロ軍縮の枠組みは足元で、亀裂が入り始めており、両国は新型核兵器の開発を野心的に進めている。  米情報当局の分析官によると、ロシアは北極圏にあるノバヤゼムリャ列島で、極めて低出力の核実験を行った可能性が高いとみられている。  CTBTは1996年に採択された。