イランは、ペルシャ湾の船舶に破壊活動を仕掛け、自国の核戦略の一環としてのウラン濃縮の再開を警告している。ロシアは窮地に立たされたベネズエラの独裁者、ニコラス・マドゥロ氏に援軍を送っており、中国もベネズエラに物資面の支援を提供している。中国は米国との貿易紛争での和解に抵抗するとともに、ヨルダンやサウジアラビアなどの米国の同盟国に武装ドローンを売却することで、これら諸国と米国の分断を図ろうとしている。ロシアはアラスカの防空識別圏(ADIZ)に爆撃機や戦闘機を飛ばしている。イラン、ロシア、中国は、シリアの独裁者バッシャール・アサド大統領の権力維持のため、絶え間なく活動している。2015年8月の対イラン核合意を受けて、筆者はロシア・中国・イランで構成する枢軸への警戒を呼びかけた。その後、独裁的かつ修正主義的なこれら3勢力は、より大胆かつ巧妙になり、世界への影響力を拡大した。米国とその同盟諸国の影響力を阻害しようとする彼らの取り組みは、シリアやホルムズ海峡から北朝鮮、中南米、さらには中央アジアや南太平洋にまで拡大している。
【寄稿】中露イランという「枢軸」の脅威
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