1日のうちで夕食が一番ボリュームのある食生活は、「太らない」「良質の睡眠を取る」ことを目的にするならばおすすめできません。しかし、「夜の会食」も重要な仕事ですから、夕食の食事量をコントロールするのは難しいと思います。そして、その1食で通常の2食分に相当するくらい食べているとなると、空腹感もない中で「朝食を食べるのは良いことだから必ず取ってください」とはとても言えません。それがどんなに体に良いこと・ものだとしても食べ過ぎるのは良くないことなので、無理してまで食べなくてもいいのです。そして、食べたとしてもいつもと同じ量である必要もないですから、果物だけ、納豆ごはんだけ、というように、仕事中に胃や体が重く感じない程度に食べる量を変えるのがベストでしょう。

 ただ、どんなライフスタイルにせよ、「食べない方が良いです」とは断言できません。朝食を取らない生活を当たり前にしてほしくないからです。特に、これから気温も上昇して、汗をかくようになってきます。そうなると、汗と共にビタミンB1の消費量が増えることで疲労感をより感じやすくなります。

 朝食にパンだけではなくハムをのせる、昼食のおにぎりを胚芽精米や玄米のものにするなど、変えられる部分に少し栄養をプラスする、そのちょっとした努力が重要です。栄養補給の場として、コントロールしやすいのが朝ならば朝に、昼ならば昼に、というように1日トータルで考えていきましょう。

子どもに朝食を食べさせたいなら
親も朝食を食べる習慣を

 そして、育ち盛りの子どもがいる場合には、ぜひ、「子どもの習慣を作るのは自分」だということも意識していただきたいと思います。

 親御さん向けに子どもの食事の話をするときには、冒頭に挙げた朝食についての質問が出ることはありません。「朝ごはんを食べた方が子どものためになる」という意識が浸透しているからでしょう。親は食べないけれど(食べる時間がない場合も含め)、子どものためには朝食を作っている、というケースもよく聞きます。

 時々、「せっかく朝食を作っても、子どもが食べない」という悩みをお母さんから聞きます。その場合、「父親が朝食を食べない」というケースが意外と多いです。「だってパパも食べないじゃない」と子どもに言い訳をされる前に、家族で朝から栄養補給する余裕をもったタイムマネジメントができるといいな、と思います。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)