5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)原油先物は急落。世界経済の減速と供給過剰への懸念を背景に原油相場は4月の高値から20%超の下落となり、弱気市場入りした。NYMEXの原油先物7月限は前日比1.80ドル(3.4%)安の1バレル=51.68ドルで取引を終えた。電子取引(グローベックス)を含む高値は53.41ドル、安値は50.60ドルだった。5月31日までの週の米原油在庫が予想以上の積み増しとなったほか、5月の米民間部門雇用者数は2万7000人増と、予想の17万3000人増を大きく下回った。これらの数字は米景気と原油需要がともに減速しているとの懸念を引き起こした。コンフルエンス・インベストメント・マネジメントのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグラディ氏は「米景気はそれほど悪くはない。世界経済は完全に別な生き物で、欧州はまったく元気がない」と述べた。