バリュー投資家は長年、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の助言に従ってきた。すなわち「経済的な堀」が幅広く持続可能である企業の株を選好すべきというものだ。広い堀に守られている企業は、市場で強力な存在感があり、競合他社がその市場シェアに食い込むのは難しいという。だがモーニングスターのアナリストらがイエール大学のロジャー・イボットソン名誉教授(金融学)と協力して行った最新調査によると、堀の広い株は多くの場合、最高のリターンをもたらさないことが分かった。というのも、堀の広い銘柄は最も人気を集める傾向があり、資金をつぎ込む投資家が多ければ、それだけ株価が過度に上昇するからだ。ブランド価値が高く、輝かしい評判を得ている企業にも同じことが言える。調査に当たったチームはそう指摘する。ほぼ全ての投資家がこうした特性は投資成績を助長すると考えるため、それらの銘柄への旺盛な需要に拍車がかかり、現在の株価をつり上げ、将来のリターンを押し下げる。
バフェット氏が好む「堀の広い」株、買うべきか?
堀の広い銘柄は人気だがリターンはどうか
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