働く女性の比率が増える中、子育て中であってもリモートワークできたり、自宅周辺で短時間の仕事を紹介するといった、女性向け就業支援サービスが充実してきている。
働く女性を支援する
就業サービスが目立つ
今、働く女性は着実に増えている。総務省が5年に1度発表する「就業構造基本調査」によると、2017年の15~64歳の女性の有業率(仕事をしている人の割合)は68.5%と前回調査(2012年)から5.4ポイントもアップ。特に著しい伸びを見せたのが、25~39歳の若い世代で、5.9ポイントアップの75.7%と過去最高を記録している。
「大学進学でも新卒時の就職でも、男女のジェンダーギャップはなくなり、女性も当たり前に活躍する時代。過去の価値観として存在した『結婚したら専業主婦になる』という選択も今は少なく、女性もキャリアアップしたり、結婚してもパートナーと協力しながら働き続けている。つまり、幸せのロールモデルが変わったことが背景にはある」と、キャリア女性のための転職サービスを提供するLiBの松本洋介社長は話す。老後や子育て資金のためにダブルインカムを選択する現実的な事情も関係しているだろう。
そんな中、近年目立つのが、働く女性を支援する“ブティック型”と呼ばれる特化型の就業サービスだ。
例えばLiBが展開するのが、営業や広報、人事などコミュニケーション職種の正社員を中心に、過去到達年収が400万円以上などハイキャリアの女性に特化して転職支援する「LiBzCAREER」。現在16万人の女性が登録している。業種や職種、年収だけでなく、育児サポートや働き方、自宅や保育園の最寄り駅に帰りたい時間など、女性ならではの条件で求人を検索できたり、企業からスカウトされるサービスを受けられるのが特徴だ。
また、結婚や出産、育児、その後の社会復帰などライフステージに合わせ、ライフキャリアプランナーが中長期的なキャリア形成を支援するサービス「LiBzPARTNERS」も展開。ライフステージに応じた働き方を考え、その時に最適な仕事の環境を選択することを「働き方のモードチェンジ」と名付け、女性が長期的に無理なく能力を生かすことができる“戦略的な転職”を提案している。