あいさつが大事だと気づいているなら
自分から先にあいさつすればいい

 ある思想家は、「先生にとって、一番大切な人は誰ですか?」と質問されたとき、こう答えたそうです。

「今、目の前にいるあなたです」

 質問した相手が「えっ?」と思っていると、続けてこうおっしゃったとか。

「今、私が自分の大切な『命の時間』を差し出しているのは、あなたです。だから、今この瞬間、私にとって一番大切な人は、あなたなんです」

 これこそ、究極の「存在の承認」でしょう。

 もし、誰かと会って会話しているときに、こんな思いを持って相手と向き合っていたら、話を聞く姿勢が変わるはずです。

「部下が目を合わせてこない」とか、「あの人は感じが悪い」なんていう考えは浮かんでこないのではないでしょうか。

 ナポレオン・ヒルの考え方の一つに、

「人間関係においては、気づいたほうが先にやれ」

 という鉄則があります。

 あいさつが大事だと気がついているなら、そう気づいている側である自分から、先にあいさつすればいいのです。相手の存在に感謝していたら、なんの躊躇もなくできるはず。

 部下が少しくらい仕事の覚えが悪くても、「この子は、この会社に入って、自分の部下として『命の時間』を差し出してくれているんだ」と思ったら、もう、それは当たり前のことではなくなるでしょう。

「ありがとう」の語源は「有り難し」。あり得ないことに対する感謝です。

 そして、「有り難い」の反対は「当たり前」です。

 相手との出会いを「当たり前」ではなく「有り難い」ことと思えるようになれば、あなたの「人との接し方」は、必ず変わります。