インフィニティ国際学院が
柔軟性の高いカリキュラムを実現できた秘訣とは

THINK Global Schoolの日本版とも言えるのが、インフィニティ国際学院だ。

前者がさまざまな国籍の学生で構成され、英語でのコミュニケーションに不自由しない学生向けであるのに対して、後者は、海外経験が少なく、日本で英語教育を受けてきた、情報発信系の能力(スピーキングとライティング)が弱い学生向けのプログラムだと言える。1年目にはフィリピンに滞在し、1日6時間、1対1の英語教員のトレーニングを受ける。2年目は約20か国を旅して、自分と向き合い、進路を見つける。そして3年目は自分の進路に合わせた個別プログラムを自ら立案していく、という柔軟性の高いカリキュラムだ。

日本の学校でここまで自由度の高いカリキュラムを用意できているのは、インフィニティ学院が文科省の定める「学校」ではなく、通信制高校のサポート校という位置づけであることによる。実は、日本の高卒認定は、八洲学園大学国際高等学校の通信制の授業を取得することで得る。八洲学園国際高等学校は通信制なので、学生は自分のペースで個別学習に取り組み、レポートを提出する。インフィニティ国際学院のプログラムに参加しながら、日本の高卒認定も取れる、という仕組みだ。

こうしたサポート校という考え方は、大学(講義と試験、学位プログラムなどを提供)とカレッジ(学生寮と家庭教師、学習施設を提供)の二重の学習環境を用いるオックスフォード大学やケンブリッジ大学の運営方法と似ている

従来の入試対策予備校とは異なる、有意義なプロジェクト経験を積むことができる学習環境を提供できるサポート校の充実は、画一的な一斉授業を行う普通高校から、より深い探究学習をしたい一部の学生を「通信制高校 + 学習環境をコーディネートするサポート校」への組み合わせへと移動させていくだろう。

インフィニティ国際学院には、豊富な国際経験を有する経営者、起業家、冒険家、アスリートなどの社会人がサポーターとなり、毎週、学生に講演する特別授業もある。こうした実社会で活躍している大人とこれだけの頻度で接点を持つことは日本の普通高校では難しい。

学費は八洲学園国際高等学校の費用、海外研修費と寮費も含めて年間約380万円~400万円程度と国内のインターナショナル・ボーディングスクールとほぼ同水準に抑えられている。