プラごみは風雨にさらされるなどして、マイクロプラスチックと呼ばれる直径5mm(ミリメートル)以下の破片や粒子になるのだが、これが海の生態系に大きな影響を与える。

 2016年発表の研究によれば、いま年に800万トン以上のプラごみが海に流されており、このまま増え続ければ、2050年には海洋中のプラスチック量(重量)が魚の量を上回ってしまう。

 マイクロプラスチックは有害物質を吸着する性質があり、それを取り込んだ魚介類を人が食べることによる健康への影響も懸念されている。

 プラごみの削減が急務となっているもう一つの理由は、プラごみが行き場を失っていることだ。

 先進国のプラごみのかなりの部分は、これまで中国などの新興国へリサイクル資源として輸出されてきた。ところが、これらの国々で環境汚染を引き起こしたため、中国が2017年末に輸入を禁止した。

 そのあおりで輸入が急増した東南アジアの国々も、輸入禁止や輸入制限に動き出している。

 日本の場合、17年には約900万トン出たプラごみのうち143万トンを輸出し、うち102万トンが中国向け(香港経由を含む)だった。ところが、中国が輸入を禁止したため、翌18年には輸出量が101万トンに減少し、あふれたプラごみが保管所に山積みになり、不法投棄も増えている。

 この世界的課題にどう対処するか。大阪に集まったG20の首脳たちで一致したのは「海洋プラごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す」だった。

 主要国が問題解決に一歩踏み出したことは歓迎できる。しかし、問題の深刻さを考えれば、目標年次が30年後では遅すぎるし、ゼロを目指す方法も記されておらず、不十分な内容だったと、多くの研究者や環境NGOはみている。

来年4月からは
レジ袋有料化義務付けの可能性

 日本は、一人当たりの使い捨てプラごみの発生量がアメリカに次いで2番目に多い。

 G20の議長国だったこともあり、プラごみ削減に率先して努める立場にある。そのために政府が5月に策定したのが「プラスチック資源循環戦略」だ。