2020年の米大統領選を目指す民主党候補者が2日間に分かれて論戦を繰り広げた討論会では、3つの争いの構図が浮かび上がった。まず、ジョー・バイデン前副大統領をトップランナーの座から追い落とそうとする戦い。次に、党の中道派と進歩主義者の根深い闘争。3つ目は、両方の路線をまたぐことのできそうな候補を模索する動きだ。並行して展開されたこれらの争いは、2日間の討論会では決着がつかなかった。ただ、その輪郭は一段と明確になった。今回のバイデン氏は6月の第1回討論会の時より押しが強く、その結果、トップランナーの地位を保持したとみられる。確かにバイデン氏は、壇上のあらゆる候補から頻繁に攻撃された。過去に推進した刑事罰の厳格化、副大統領時代の移民送還率の高さに関する見解、働く女性についての大昔の発言を巡るものだ。