この金額を返済しながら教育費をどう準備するのか。先に試算したように教育費の不足額は、1540万円です。末子の年齢は4歳、大学を出るまで18年間ありますから、1540万円を18年間で割れば、1年当たり85.55万円、月に直せば約7万1300円になります。住宅ローンの約12万9000円をプラスすると、毎月20万300円です。

 今ある貯蓄250万円は、マイホームを購入されると引っ越し費用、家電製品や家財の買い替えなどで、使ってしまうかもしれません。教育費の不足額1540万円の試算では、貯蓄250万円を含めていましたので、もし使ってしまうなら、その分を上乗せして試算しなければなりません。

 また、車などを買い替える可能性もありますから、ある程度の予備費が必要でしょう。これらの費用も勘案すれば、貯蓄額は先の教育費として貯める以外に、5万~6万円をプラスする必要があります。仮に5万円を上乗せするだけでも、住宅ローンと貯蓄額で毎月25万300円、年間30万3600円です。試算では手取り額590万円でしたので、289万6400円が住宅ローンと貯蓄以外に振り向けられる金額になります。

 ただし、この試算にはRさん夫婦の老後資金は考慮しておりません。また、子どもが公立ではなく私立へ進学した場合も想定していません。これらの資金も考慮するならば、289万6400円のうち、100万円くらいを老後資金かつ安心料として貯蓄に回しておくべきでしょう。つまり、年間189万6400円、月間15万8000円程度で生活するように工夫しなければならないのです。

 ざっくりとした試算ですが、末子が社会人になるまでの18年間はこうした節制した生活を続ける必要があります。厳しめの試算になったかもしれませんが、これからRさんが頑張ればできないことはないでしょう。

 老後まで視野に入れるなら、Rさんも夫の扶養の範囲内のパートではなく、正社員になるか、厚生年金加入の派遣社員やパートを始めれば、家計の余裕も増すので一石二鳥のはずです。

 最後に保険の見直しですが、Rさんの家族に必要な保障は、一家の大黒柱である夫の死亡保険とご夫婦の医療保険になります。死亡保険は保障と割り切り保険料が安い「定期保険」か「収入保障保険」、医療保険は入院日額5000円程度の保障で十分です。

 死亡保障に関しては、末子が大学に上がるまでの14年間、死亡保険金1500万~2000万円あればおおむねライフイベント費用は賄うことができるでしょう。貯蓄を兼ねようとせず、あくまでも必要な保障を必要な時期だけ確保すると考えるのが基本になります。

 推測を交えた回答になりますが、Rさんの参考になれば幸いです。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)