大林組社長 蓮輪賢治/鹿島社長 押味至一/清水建設社長 井上和幸/大成建設社長 村田誉之/竹中工務店社長 佐々木正人
大林組社長 蓮輪賢治/鹿島社長 押味至一/清水建設社長 井上和幸/大成建設社長 村田誉之/竹中工務店社長 佐々木正人 Photo by Masato Kato

建設業界は1990年代に建設投資が80兆円を超えたが、バブル崩壊で建設不況となり、2008年のリーマンショックでどん底に落ちた。10年には投資額が半減した。その後、11年の東日本大震災で復興特需が発生し、12年に与党へ復権した自由民主党が「国土強靭化」の大号令で公共事業を増やした。東京五輪・パラリンピックの20年開催が決まり、都心の再開発も加速して、業界は右肩上がりに回復し絶頂期を迎えた。過去の不況期に何を考え、今の経営に生きる学び、教訓はあるか。この問いをスーパーゼネコン大手5社の社長にぶつけた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 松野友美)

――過去の不況期に何を考えましたか。今の経営に生きる学び、教訓はありますか。

蓮輪賢治(大林組社長) 私自身の肌感覚で言うと、請負事業、建設事業は発注者の景況感に非常に左右されます。個社としての大林組がなるべくそれに左右されないような事業構造に変革していかないといけない。

 極端に言えばね、一寸先は闇。一寸先の闇をどう克服するかといったら、開発事業であったり、新領域事業できっちりと安定的な収入源を確保できるような事業構造、あるいはそういうポートフォリオを形成していくこと。バブル崩壊やリーマンショックがあったときにそう感じてきました。それが今の私の、経営方針の下支えというか、理念にはなっています。

――現中期経営計画(17~21年)はあと3年残っています。注力するのは国内、海外、開発、新領域の4分野。

大林組 蓮輪賢治社長
大林組 蓮輪賢治社長 Photo by M.K.

蓮輪 どの分野も順調に進んでいると思います。(首都圏の不動産開発などの)開発事業あるいは(再生可能エネルギー事業などの)新領域事業はリードタイムが長いので、表上の数値ではまだ十二分に利益貢献するまでにはなっていないけれど、先行投資的なものですから。ベースとなる部分の投資を確実にやっていくことによって、景況感がドラスチックに変わっても崩れない経営の基盤をつくります。