とはいえ、実際の不動産取引は、専門家に任せるしかありません。そうであれば、一般消費者ができるのは、信頼できる「専門家選び」です。専門家を上手に選び、「業界の構造」や「儲けのカラクリ」を知ることによって、上手に付き合えるようになります。

 業界の構造や儲けのカラクリを知るにあたって、皆さんは住宅・不動産業界を、ひとくくりに考えていませんか。しかし実のところ、その業種・業態はさまざまです。

 まず、建物を造っている「住宅会社」は“メーカー”です。ですから、違法建築問題が起これば、それは食品会社が食品偽装するようなもの。一般の人から見れば、偽装かどうかの判断は実に難しいともいえます。

 次に、リフォーム会社は、「キッチン1セットいくら」「トイレ1セットいくら」のようにパッケージ商品を売るのがビジネスの基本。つまり、“小売り”に近い存在です。

 そして、商店街などにある「街の不動産屋(不動産会社)」は“サービス業”です。彼らは、家を売っているのではありません。家の「情報」が商品であり、その情報を売って商売をしているのです。住宅会社のように、建物の構造などに詳しいわけではありません。

 つまり、一言で住宅・不動産業界といっても、メーカー、小売り、サービス業と業態が異なるため、一般消費者はその役割を理解して、付き合うことが大切です。

賃貸契約の儲けのカラクリ
「付帯サービス」に賢く対応せよ!

――住宅・不動産業界でもそれぞれ役割が違うことがわかりましたが、そんな中で一般消費者が最も接する機会が多いのが不動産会社です。不動産会社で物件探しをする際には、どのような心構えが必要ですか?

 そもそも不動産会社はサービス業で、住宅を建てているわけでも、建築に詳しいわけでもありません。ですから、不動産会社が「建物のことをよく知らない」という前提を持って、彼らと接することが大切だと思います。そうすれば、「なぜ知らないんだ」「なぜ教えてくれないんだ」と疑念を持つこともなくなります。