14日の米国債市場で買いの勢いが再び強まり、30年債の利回りが過去最低をつけた。貿易摩擦や世界的な成長減速を巡る投資家の懸念が一段と強まっている。主要国の国債利回りが軒並み低下する中、米30年債利回りは序盤の取引で一時、2.018%まで低下。2016年7月につけた日中取引の過去最低水準の2.094%を大きく下回った。足元では2.057%近辺をつけている(前日は2.131%)。13日にはドナルド・トランプ米大統領が中国製品に対する一部の追加関税発動を延期すると述べ、利回りは上昇した。だが中国とユーロ圏で軟調な経済指標が発表されたことを受け、海外時間の取引で再び下げに転じていた。指標銘柄の10年債の利回りは足元で1.603%と、やはり前日の1.678%から低下している。10年債利回りは午前の取引で一時、2年債利回りを下回り、長短金利の逆転(逆イールド)現象が発生した。逆イールドはリセッション(景気後退)入りが近いことを示す兆候と見られることが多い。
米国債、長短金利が逆転 30年債利回りは過去最低
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