企業に対する全体的な評価指標である「総合評価」は、年齢層が上がるごとに平均値が上がっていくスコアです。新卒入社者の総合評価スコアは特にその傾向が強く、エンゲージメント水準は年齢が上がるほど高くなっています。

 他方、中途入社者は年齢が上がることによる総合評価の上昇幅が新卒入社者よりなだらかになっており、両者の違いが明らかに見てとれます。

半分の項目で
新卒と中途のスコアが“逆転”

 個々の項目を見てみましょう。8つのうち以下の4つの項目においては、20代と50代で新卒入社者と中途入社者のスコアの“逆転現象”が起こっています(20代成長環境、社員の士気、人事評価の適正感、風通しの良さ)。

 20代成長環境スコアでは、20代においては中途入社者の方が高い水準にありますが、40代、50代になると逆転して新卒入社者のスコアが急上昇し、20代から50代までほぼ横ばいの中途入社者を引き離しています。

 この項目はほかの項目と異なり“20代”に限定した企業の風土を尋ねた指標です。このため、40代、50代の新卒入社者については“いまこの会社の成長環境はどうか”とともに、“昔、自分はこの会社でどう育てられたのか”について回答しています。

 グラフを見ても明らかなように、自分の経験してきた育成手法について肯定的に捉えている新卒入社者の40代、50代が多いようです。他方、中途入社者の40代、50代のスコアはそれほど高くありません。