米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は23日用の講演原稿を仕上げる前に小売り大手ターゲットの決算説明会の模様を再生して耳を傾けた方が良いのかもしれない。あるいはウォルマート、ホーム・デポ、ロウズの電話説明会でも。米小売り大手数社の好決算は、不安定な世界情勢を背景に米個人消費が間もなく減退しかねないとの懸念が行き過ぎだということをうかがわせる。売上高で米小売業界8位のターゲットが21日発表した5-7月期(第2四半期)決算は1株利益が1.82ドル、既存店売上高が前年同期比3.4%増で、アナリスト予想を大きく上回った。株式市場の序盤の取引でターゲット株は約18%急伸した。同9位のホームセンター大手ロウズの5-7月期決算も、利益と既存店売上高が市場予想を上回った。これを好材料に株価は約11%上昇した。