なぜ本の収納で悩む人はみんな
「しっくりくる整理法がない」と思うのか
片づけに関する悩みをお聞きしていると「わが家は本がネック」とおっしゃる方が少なくありません。好きな人にとって本は、衣類と同じくらいかそれ以上に「増えやすく、減らしにくいもの」なのでしょう。
電子書籍を購入するなど、本棚を省スペース化する選択肢は増えたものの、人の好みはさまざま。「紙の手触りが好き」「資料として目を通す作業は紙の本のほうが効率がいい」といったこだわりを持つ方から、「持つならやっぱり紙の本」という独自のスタイルを貫きたい方もいます。
ただ、紙の本は場所を取るため、整理のルールがはっきりしていないと、あっという間に増えて棚からあふれてしまいます。
そこで、本をどう管理・収納するかがカギになりますが、ちまたにあふれる本の収納術はなぜかどれもしっくりこず、参考にならないと途方に暮れる方も多いようです。
なぜ、ちまたの本の収納術はしっくりこないことが多いのでしょうか。
それは、どのジャンルが好きか、紙派か電子書籍派か、といった本の選び方と同じように、本の保管の仕方も個人の好みが大きく反映されるものだからです。
本を単純に読み物として楽しむ人もいれば、コレクションをインテリア的に眺めてうっとりするタイプの人もいます。一方で、本は好きだけれど、見える場所には置きたくないという人もいます。つまり、自身の感じ方に合った収納を選ぶ必要があるのですが、それが本の収納を難しくしているといえます。
そこで、今回は、個々人に合った本棚の整理・収納のルールを見つけるための3つのポイントを解説します。
【本の整理ポイント(1)分類】
「目的」と「所有している期間」で考える
前述の通り、同じ本でも人によって価値が大きく異なるため、単に本をジャンルや大きさで分けても意味がありません。所有している本があなたにとってどういう価値のものなのかを見える化するために、例えば次のようなマトリクスを使って考えてみます。