ハンガー選びで失敗する人に
抜け落ちている視点とは?
「おすすめのハンガーがあれば、教えてもらえませんか?」
「クリーニング店のハンガーを使うのは、やっぱり良くないですよね…?」
「このハンガーで大丈夫なのでしょうか?」
衣類の整理収納サポートでお宅へ伺うと、ハンガーの選び方についてよく尋ねられます。
おそらく私の「ザ・ベスト・オブ・ハンガー」情報を期待されているのだと思いますが、残念ながら私にその答えはありません。クローゼット収納に関するお悩みとたくさん向き合った中で、誰にでもおすすめできる特定のハンガーはないと実感したからです。
一方で、ハンガー選びやハンガーの使いこなしでつまずく人には、一定のパターンがあると感じています。
ハンガー選びで失敗する人は、そもそも「正しいハンガーの選び方」を誤解しています。
大抵の人は「衣類に合っているかどうか」でハンガーを選ぼうとしますが、使いこなすという視点で考えれば「自分に合っているかどうか」という基準が大切です。他人に勧められた「おすすめのハンガー」を使いこなせずに持て余し、どうしてうまくいかないのかと悩んでいる人は、この視点が抜けていたのではないでしょうか。
しかし、使いこなす上でのハンガーの“デメリット”さえ知れば、皆さんにあったハンガー選びが簡単にできるようになるはずです。そこで今回は、知らなければついつい陥りがちなハンガー選びの3つの落とし穴を明らかにしながら、正しいハンガーの選び方を解説します。
ハンガー選びの落とし穴(1)
「型崩れを防ぐハンガー」
衣類に合ったハンガーと聞いてイメージするものの1つに、木製などで厚みのある、立体的なデザインのハンガーが挙げられます。ジャケットやコートの型崩れを防ぐほか、カーディガンやニットも肩の部分にハンガー跡をつけずに掛けることができます。