ロンドン五輪開幕(7月27日)まで10日あまりとなった。
日本代表選手も続々と現地に向かって飛び立っているが、出発前、選手が所属する企業や団体、学校などで行われるのが壮行会だ。所属組織の人たちにとって、その選手が活躍できるかどうかはともかく、五輪で日の丸をつけて戦う存在が身近にいることには誇らしい思いがある。花束を渡して激励し、選手は選手で健闘を誓う。そんな会が全国で開かれたはずだ。
ところで今回、ロンドンに派遣される日本選手293人(男子137人、女子156人)中、大卒および大学在学中の選手は7割近い199人いる。結構、高学歴集団なのだ。最近では不況の影響で、選手を受け入れ充分な環境で競技生活をさせてくれる企業が少なくなった。アマチュアの選手が競技を続けるには、大学に進学せざるを得なくなっているのだ。
トップはさすがの
体育専門、日体大
では、どの大学が今大会の代表選手を数多く輩出しているのか、調べてみた。
ダントツの1位は日本体育大学の23人だ。日体大の場合、単に輩出数が多いだけでなく、メダル獲得の可能性が高い有力選手が顔を揃えている。
まず競泳平泳ぎの北島康介。北島は04年アテネ大会、08年北京大会と2大会連続で100m・200mの2種目を制覇した。五輪での2大会連続2冠は日本初、平泳ぎでの連続2冠は世界初の快挙だ。北京大会後は2年ほど競技から遠ざかったが、トップレベルの実力を維持。昨年の世界水泳選手権では100mで4位、200mで2位と調子を上げてきており、3大会連続の2冠という歴史的偉業も不可能ではなくなってきた。
競泳には現役の日体大生にも有力選手はいる。男子個人メドレーの堀畑裕也(4年)は昨年の世界水泳400mで日本記録を出して3位に入り、一躍メダル候補に浮上した。女子自由形の松本弥生(大学院生)も世界水泳50mで準決勝に進出しており、入賞が狙える実力の持ち主だ。