養豚農家は、遺伝子を自在に改変できるゲノム編集操作による品種改良を望んでいる。科学者によると、Crispr-Cas9(クリスパー・キャス・ナイン)など最新のゲノム編集技術が導入されれば、豚の生理機能に遺伝子上の変化を正確に加えることができるようになり、一般的な病気に耐性のある豚をつくることが可能になるという。米国の養豚業界に毎年、数億ドル単位の損失をもたらしている豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)もそうした病気の一つだ。「優れたツールになる可能性がある」。獣医師で、ミネソタ州の養豚企業パイプストーン・ホールディングスの会長を務めるゴードン・スプロンク氏はゲノム編集ついてこう話した。一般的な病気にかかりにくい豚をつくることができれば、大きな強みになるという。