2011年にシリア内戦が始まって以来、それに伴う人道的危機の痛みをトルコほど強く感じてきた国は他にない。われわれが受け入れたシリア難民は360万人に上り、他のどの国よりも多い。そして彼らに教育、医療サービス、住宅を提供するため400億ドル(約4兆3350億円)を支出した。国際社会からの支援が極めて限られるなかで多くの戦争被害者の受け入れ負担を甘受してきた背景には、トルコのもてなしの文化がある。しかし、ある時点でトルコは限界に達した。私の政権は再三にわたり、国際的な資金支援がなければ西側諸国への難民大量流入を阻止することはできないと警告してきた。しかし、責任回避に懸命な他国の政府は、単に現実を伝えているだけのこうした警告を脅しのように扱い、耳を貸そうとしなかった。