日本最大手のコンビニ、セブン-イレブンは海外にも幅広く進出している。世界で2番目に多いのはタイ。しかし、そのタイのセブンで、日本人客が多く引っかかっているプチ詐欺が蔓延している。

セブンが世界で
2番目に多いのはタイ

タイのセブン-イレブン日本より小さめの店舗で、商品の種類も少ないタイのセブン-イレブン。運営するのはタイ最大の複合企業「CPグループ」だ Photo by San Miguel Chikuzen(以下同)

 日本の小売業では初となる国内2万店舗を達成している「セブン-イレブン」。そのセブンが世界で2番目に多い国がタイである。人口約7000万人のタイにはセブンが1万1528店(2019年6月末)あり、2011年1月時点で6206店だったから、8年で倍増するほど急成長している。

 全世界でのセブンの店舗数は6万9021店なので、日本には約3分の1、タイには6分の1があることになる。ちなみに世界3位は、韓国(9696店)である。

 タイのセブンを運営するのはタイ最大の複合企業「CPグループ」だ。農業や食品分野が強く、現在は、通信事業にも進出。創業者が華人だったこともあって中国へも積極的に進出し、中国4大保険会社の1社、「中国平安保険」の大株主でもある多国籍企業だ。

 タイにはセブンの他に「ファミリーマート」や最近では「ローソン」などの日系コンビニエンスストアが進出しているが、セブンが圧勝で、中にはセブン同士が隣に並んだり、通りを挟んで向かい合っている場所もあるなど、タイはセブン王国といえる。

 日タイのセブンの違いは、店舗面積に見られる。日本の都心のコンビニサイズがタイでの標準サイズくらいと、やや狭いのだ。さらには商品の種類が少なく、陳列方法などにも違いを見つけることができる。他にもこれはセブンに限らずタイ全体だが、アルコールの販売規制があり午前中や深夜はアルコール類を買うことができない。